北アルプス:岩と雪の殿堂 剱岳(2,999) |
【メンバ-】 CL S水、I藤、M洗、Mn田k、Mn田m、T治、M田、Mr山 【山行記録】 ・4月29日(金) 14:00 I藤邸集合、発〜 ・4月30日(土) 立山駅発〜8:55室堂発〜13:00剱御前小屋〜14:15剱沢キャンプ場着 ・5月1日(日) 悪天のため、1日沈殿 午後雪上訓練(S水、T治、M田、Mr山) ・5月2日(月) 別山尾根 3:00起床〜5:25剱沢キャンプ場発〜6:30一服剱〜7:45前剱〜9:05中俣乗越〜9:55避難小屋〜10:25剱岳山頂〜11:25避難小屋〜12:05前剱〜14:45一服剱〜15:15剣山荘〜16:00剱沢キャンプ場着 ・5月3日(火) 4:00起床〜7:40剱沢キャンプ場発〜9:00剱御前小屋〜13:15室堂〜立山駅〜ゆ~ランド立山吉峰温泉〜敦賀市ホテルつるや泊 ・5月4日(水) 6:00起床〜移動〜16:00I藤邸着 【コメント】CL:S水 〜山の基礎技術の重要性〜 あまり物事を深く考えない私でも、山の基礎技術は重要だと思っています。 自然を甘く見てはいけないのですが、もともと山登りは、全天候で行動でき、仮にルートがなくても、それを切り開いてく技術があれば、それなりに困難を乗り越えていけると思っています。もちろん判断の過程においては敗退することも必要ですが・・・・ そのためには、いろんな引出しが必要で、天気や地図を読む技術、登ハン技術、雪崩回避などの雪上技術などなど、いろんな技術に基づいて安全登山が確保されていくこととなります。 今回の剣岳合宿は、その必要性を身に染みて経験できる良い機会となり、その考察をしてみたいと思います。 まず天気ですが、4月30日から5月3日までは、次々と通過する低気圧、寒冷前線によって大陸から入る寒気によって気温が下がり、それに伴って雪の降雪があることも想定されていました。 5月1日の低気圧通過時には停滞、2日の夜半から2日の夕方から冬型の気圧配置による天候が悪化するまでの間は、好天が予想されたため、その隙間を縫って登ることを決めていました。 ところが、5月1日は思いのほか降雪量があり、当初登りのルートとして計画していた長次郎谷ルートでは、雪崩に危険性があったので取りやめ、一般ルートに変更することとし、2日は、3時起床、5時過ぎには出発、14時ごろにはベースキャンプへ戻ることを計画、天気が悪化するまで戻れるだろうと踏んでいました。 しかしながら実際は、10時頃から雲が湧き始め、剣岳山頂では雲の中で視界が途切れ、下りの前剣のあたり13時頃には吹雪となり、登ってきたトレースが消えただけでなく、ホワイトアウトとなり行動するには厳しい条件となりました。 ホワイトアウトした中で行動するために必要となるのが、地図を読む技術です。 今回は、携帯でGPSを稼働していたメンバーが数名いたので、進む方向を慎重に選び、行動をしましたが、それでもルートを読み違えることもあり、下山ルートであるにもかかわらず、ベースキャンプから剣岳山頂までに要した登りの時間と同様の時間を要して下ることとなりました。 たまたま、GPSが稼働していたので、吹雪の中でもそんなに時間のロスもなく済みましたが、もし電池切れなどでGPSが使えず、アナログの地図によりルートを見つけるとなると、さらに時間がかかっていたことになります。 このように、山の技術として必要なのは、登ハン技術だけでなく、天気や地図を読む力、雪上技術など総合的な知識が必要となります。 会員それぞれが、困難な状況でも乗り越えていける力をつけ、安全登山が確保できたらと思っています。 【コメント】M田 「ゴールデンウィークに立山に行こう!ちょっとメール出してもらえるか?」 3月の終わりにそう声をかけられて始まった今回の山行。 こんな時に限っていろんなことが重なるもので、満足な準備ができないことに不安を抱えつつ気がついたら立山駅の駐車場に着いていました。 そうは行ってもロープウェイを降り、バスが進むにつれ雪が増え、雪の大谷を過ぎて登山口に着く頃にはすっかりテンションも上がり。 行きのテント場までの道のりは、天気も良く、快適そのものでした! 2日目はテント内で待機してモチベーションを温め、3日目に剱岳チャレンジ! 午前中の登りでは美しさと神々しさを見せてもらい、午後の下りの吹雪の中では厳しさを感じさせてもらい、日本で登山をする方の憧れの山である理由を少しだけ理解できたような気がします。 4日目はヘトヘトに疲れて、なんとか登山口に戻りました。 今回、得難い経験をさせて下さった先輩方、背中を押してくださった先輩方、そして機会を与えてくださった皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。 正直今はお山はお腹いっぱいですが、またいつかお腹が空いた時のために、準備をしておこうと思います。 【コメント】Mn田k 今回の春山合宿は、気象条件があまり良くない日もあり厳しい山行もありましたが、良いメンバーに恵まれたお陰で事故もなく無事に下山出来て楽しい山行となりました。山の仲間に感謝です。 久しぶりの北アルプス、久しぶりの剣岳を楽しめて良かったです。 【コメント】Mn田m 『久しぶりの〜〇〇!』だらけの春山合宿でした。 "〇〇"に入る言葉は、 北アルプス、テント生活、雪、冬靴、アイゼン、ピッケル、重たい荷物などなど。 思い出しながらのことが多くて、準備、手際の悪さなど反省点がちょっと多しでした。 また、 『初めての〜△△!』もありました。 無事に下山できたからに尽きるのですが、その現場に自分が居れたこと、私自身滑って"冷えたぁ"こと、貴重な良い経験でした。 それから、 私の厚かましい相談(靴の中敷きが合わず歩けない)に対応して頂いた御前小屋の方々ありがとうございました。この恩は忘れません。 たくさんのみなさんのおかげで、実りの多い春山合宿でした。ありがとうございました。 |
【ルート・山行写真】 |
4/30 剱岳 雪のつき方に着目(4/30〜5/3)!! |
5/2 剱岳 |
5/3 剱岳 |
ルート図 |
立山駅へ向かいます |
ケーブルカーにて出発 |
室堂より大日連峰 |
室堂より立山連峰 |
みくりが池温泉手前には、雷鳥撮影会のため大勢がたむろ |
雷鳥沢キャンプ場 |
雷鳥沢キャンプ場から剱前御前小舎へ向かう。荷物が重い! |
剱前御前小舎までもう少し |
休憩中に、空には虹が。この頃Mn田m氏は山小屋で○○をしていた!! |
剱岳を眼前に、これからのベース地となる剱沢キャンプ場へ向かう |
悠然と聳え立つ剱岳 |
テン場についたら下準備。風避けのため雪を切り出し壁を作ります。 |
テント等設営完了 |
トイレは中央の箇所。この後積雪の関係で埋もれることに... |
夕食準備中。ビッグカツ?カレー。 |
5/1。外は雪が降っており、終日沈殿。 |
外はガスっており、トイレに行くにも防備が必要で一苦労。 |
5/2。快晴だが、天気は崩れる見込み。雪崩の恐れあり。 |
ルートを長次郎谷から別山尾根に変更し、準備。 |
御来光 |
皆ありがたがって写真におさめる図 |
一服剱と前剱 |
NHKで放送されそうな、元放送関係者が映る構図 |
一服剱から周辺を望む |
前剱。左手の雪面を登下降します。 |
振り返って剱沢キャンプ場。 |
一服剱から歩を進めました |
good picture! 逆だけど信号機の色!! |
前剱登った後、本峰が目の前に。だが、ガスがかかり始めました。 |
梯子を渡りますが、積雪で高度感が・・・ |
本峰はもうすぐそこ。 |
岩稜帯に接近 |
避難小屋跡地?で休憩&準備 |
これから蟹の横ばいのため、カニカニポーズ! |
登下降を繰り返します。念の為ザイルを出す。 |
冬季の別山尾根では横ばいを登下降で使用 |
M田氏、余裕の笑み!? |
山頂に着きました。ガスっていて視界不良。 |
CL S水氏が入った集合写真。 |
祠は雪で埋まっている状況。 |
鎖場を降ります。 |
避難小屋跡地にて休憩。 |
天候が変化し、だんだんガスに覆われていく、、、。 |
前剱ではホワイトアウトのため、下山ルートの選定に苦慮。 |
前剱の下りではザイルを出して下降。ヒヤッとした会員も!? |
先頭きって下るCL |
無事帰還後の、夕飯。生姜焼き。 |
5/3。快晴。 |
テント撤収後。外張りの被害あり、、、。 |
最後に全員で集合写真。カラフルなジャケットが白い山体に映える。 |
さぁ、剱御前小舎へ向けてつらい登りのスタート! |
皆様、ザックがデカい!! |
剱御前小舎全景。後ろは別山。 |
眼前に奥大日岳などを見ながら、下ります。 |
途中休憩。雷鳥沢キャンプ場のテントがものすごい数。 |
雷鳥沢キャンプ場で休憩。アイゼン団子に苦しみました。 |
室堂からのバスより、雪の大谷。 |
ケーブルカーにて立山駅へ。 |
駿河のいつも利用するホテル近くの屋台ラーメン。美味い!! |
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