2月例山行 くじゅう山系:中岳 
<6ルートからの集中登山>

 複数の登山口やコースから、一つの山頂に向かって登る登山形態を「集中登山」と言います。
2月の例山行は、雪を期待して登ったくじゅう山系・中岳(1791m)の集中登山です。登山口は、牧ノ戸、大曲、瀬の本、赤川、レゾネイトくじゅうそばの一番水の5カ所。中岳直下の池の小屋に12時集合と決めて、それぞれのコースを登りました。(byA嶺)



軌跡図(クリックして拡大)



1 各コースの行動記録とメンバー


(1)集合!(各登山口~池の小屋)

①牧ノ戸峠登山口(9:00発)~沓掛山~西千里~くじゅう分かれ(11:10着、11:15発)~池の小屋(12:00着)
・メンバー3名(2月例山行担当:Bナード、K部(体験)、O城)

②大曲登山口(8:00発)~諏蛾守越(9:00)~北千里~くじゅう分かれ~池の小屋(10:20着)
・メンバー2名(2月例山行担当:T川、O田k)

③瀬の本(8:00発)~岩井川岳(9:15)~扇ヶ鼻(9:50)~星生崎下部(10:25)~赤川源頭部(西陵取付10:45)~久住山(11:35)~池の小屋(12:00着)
・メンバー1名(T治)

④赤川登山口(8:01発)~林道分岐(8:12)~猪鹿狼寺本堂跡(8:16)~七曲がり(9:25)~神明水(10:32)~池の小屋(10:45着)
・メンバー3名(2月例山行担当:A嶺、Y本i、O下)

⑤一番水(レゾネイトくじゅう)登山口(8:35発)~朽網分れ〜鍋割坂〜佐渡窪〜鉾立峠〜白口岳〜稲星越〜池ノ小屋(11:45着)
・メンバー2名(Mn前、K島)

⑥一番水(レゾネイトくじゅう)登山口(8:28発)~朽網分れ(8:50)~稜線(10:05)~鳴子山(10:35着、10:45発)~東千里~池の小屋(11:30着)
・メンバー1名(A田)



(2)登頂!!(池の小屋~中岳、12名全員で行動、山頂にて記念写真撮影)

池の小屋(12:30発)~中岳(12:45着、13:05発)



(3)下山!!!(中岳~各登山口)

① 中岳(13:10発)~天狗ヶ城~くじゅう分かれ~牧ノ戸峠登山口(16:00着)
・メンバー5名(Bナード、T川、O田k、O城、K部)

② 中岳(13:10発)〜天狗ヶ城~くじゅう分かれ~扇ケ鼻分岐(14:40)~扇ケ鼻(14:55)~瀬の本登山口(16:00着)
・メンバー1名(T治)

③ 中岳(13:05発)~神明水(13:40)~七曲り上展望所(14:20)~猪鹿狼寺本堂跡~赤川登山口(15:25着)
・メンバー4名(A田、Y本i、O下、A嶺)

④ 中岳(13:05発)~稲星越~鳴子山~朽網分れ~一番水(レゾネイトくじゅう)登山口(14:40着)
・メンバー2名(Mn前、K島)




  2 各コースの感想コメント


(1)牧ノ戸峠登山口コース

① Bナード
 雪山登山を体験したいと楽しみにしていたK部さんの参加!
 登り始めて直ぐ登山道が凍っている場所もありアイゼンを途中で装着。しかし1月11日の下見登山の時に経験した雪山歩きとはほど遠く…好天気が続いた為、予想以上に雪解けしていました。途中から泥泥〜歩きとなりましたが、それはそれで楽しい想い出です♪笑
 他のメンバーと合流場所、「池の小屋」へ辿り着くまではガスが出ていた為、通常なら見える山景色はあまり見えませんでした。みんなの行いが良いせいか?ランチタイム後には青空がどんどん広がり好天気の中の下山となりました。
 皆さんおつかれさまでした\( ˆoˆ )/


② K部(体験)
 念願の冬山、写真でしか見たことがなかった景色を見ることができて、本当に感動しました。津和戸山登山に参加させてもらって豊嶺会のみなさんとの出会いに感謝です。
 そして、美和ちゃんはもちろん、初めての私にいろいろ教えてくれたO田kさん、O城さんに感謝です。 楽しい仲間といろんな山をいっしょに登りたいと思いました。貴重な時間をありがとうございました。



  (2)大曲登山口コース

①T川
 大曲登山口から、大ベテランのO田k氏と集合場所の池ノ小屋をめざし登山開始。
 O田k氏から、北千里の猿岩、鷲岩を教えていただく。北千里ガ浜で昭和37年、正月に遭難された7人の方々の話も聞く。この広々とした美しい北千里ガ浜で命を落とされたのである。
 空気が澄み渡っている、まるで絵画のようだ。絵画を超える美しさだと心躍らせて入会したフレッシュな私でありましたが、自然(山)はそれだけではない事を身近に感じさせて下さる教えを伝授されました。 中岳、天狗ヶ城の山頂は美しく、皆で登頂した頂は楽しいものでしたが、心を引き締めて山に挑んでいきたいと感じました。 また、O田k氏から、「127時間」という映画を視聴するように勧められ、登山家のアーロン・リーラルストンの実話映画を視聴致しました。どのホラー映画よりもリアルな怖さがあり、視聴する事に耐えない場面がありました。人間の精神力の決定版です。是非、皆さん視聴して怖さを共有致しましょう。



  (3)瀬の本登山口コース

①T治
 星生沢にしようか、久住西陵にしようか悩んだが、天候からして雪がないと見込み、まだ行ったことのなかった瀬の本から久住西陵経由で池の小屋を目指す。星生崎の下部から避難小屋方面へ下らず、赤川源頭部へ下り、久住山の西陵へ取り付く。なるべく岩の上や土の上を通る様にするも、どうしても植物を踏んでしまう。一定程度高度が上がれば植生はなくなり、徐々に岩場へと変わっていく。特段難しいところもなく久住山山頂へ。池の小屋集合時間に間に合うかギリギリだったので(朝家でダラダラしすぎて出発が遅れました)、急いで御池のほうへ向かうと、前方にBナード、T川両名の後ろ姿が(一安心)。小屋到着はちょうど12時。でも今日のメンバーの中で最後。みんな早かったのね。
 その後は中岳へ一斉登山し、扇ケ鼻分岐にて別れ、瀬の本の駐車場への帰路に着く。
 集合時間を決めての一斉登山もなかなか面白い。



(4)赤川登山口コース

①O下
 赤川登山口より、もうすぐ舞うであろう花粉の脅威を感じながら杉林をスタート。
雪の気配なしっ!!
 猪鹿狼寺(いからじ)跡でお参りして、ふかふかの落ち葉絨毯の上を軽快に登る。
途中から足場ぬかるみあり!鹿の糞(ディアドロップ)あり。
 予定時間より1時間ほど早く到着。強寒風&ガスで池の小屋へ避難待機。会長よりホット飲料おもてなし。晴れ間が!大明神様(A田氏)降臨!!なむなむなむ。以降ずっと晴天、凄すぎます。避難小屋で食べ物、飲み物おせったい、フローズンコーラ実験⁈、雪だるま、女子力パンケーキでわいわい後、いざ、みんなで中岳登頂。下りはズルズル、わーわー言いながら無事下山。
 温泉→唐揚げ→ビールで安眠。山に感謝、仲間に感謝。


②Y本i
 6方向からの中岳集中登山。以前、一度しか登ったことのない赤川コースを登りました。雪は残っていませんでしたが静かで景色も良い好みのコースでした。池の小屋集合で少しずつ皆が集合してくるのがとても楽しかったです。
 行きはガス 帰りはド晴天。ガス男さんと晴田大明神のパワーにあらためて感服しました。
 今回もご一緒して下さった皆様ありがとう御座います!


③A嶺
 ひとつの頂へ向かって、それぞれの登山口・コースから仲間が集う。人とコースがそろうとこの上なく充実した楽しい山行となります。今回の中岳集中は正にそんな登山でした。
 コロナ禍ゆえに総会の開催が2ヶ月以上もずれ込み、山行自体も限られた1年となりました。そんな中でも会員の皆さんの山への意欲は旺盛で、県内の山々を中心に活動を重ねてきました。九州本土最高峰・くじゅう中岳(1791m)への集中登山はその象徴のような気さえしてきます。

 1月に担当の3名(Bナード、T川、A嶺)で下見。①の牧ノ戸コースを登りましたが、見事な雪山!景色は白銀!御池は完璧な結氷!池の小屋では、④の赤川コースを登ってきたT治、Mt田両君と⑤の白口コースからのS水さんが合流!!低温&強風なれど晴天の絶好の冬山となりました。

 今回、期待した雪はありませんでしたが、担当した赤川コースはとても好きなコースで、くじゅうらしい落葉後の明るい自然林と、南面ゆえの冬でも少々強めの日差しを味わいながらの登山を楽しめます。足下のカサカサと音をたてる枯れ葉と、神明水あたりから阿蘇方面を眺めるときに実感する草原状台地の雄大な眺めに、九州の鼓動を感じるんです。
と、こんなことを言うとちょっと大げさに感じるかも知れませんが、実のところ北海道東部の草原状台地に次いで全国で2番目の広さと規模なんです。
 池の小屋に1時間も早く着いたのは、コースタイムの読み違えではありましたが、一足先に到着した②の大曲コースのO田kさん、T川さんと合流。全員集合の12時までのおよそ1時間をワクワクしながら待つことが出来ました。 気心の知れた、いつも見知った顔が、あっちから、こっちからと次々に集まってくる様子は何か新鮮で改めて集中登山の魅力を感じる2月初旬となりました。



  (5)鉾立峠〜白口岳コース

①K島
 2月例山行に参加された皆様お疲れ様でした。今回の例山行は中岳への一斉登山でした。私はMn前さんと2人でレゾネイトから佐渡窪経由での、登山となりました。当初はMr山さんも参加予定でしたが、残念ながら仕事の都合が付きませんでした。
 レゾネイトから中岳への登山は人生で2回目、片道3時間ほどの道のりでした。今回のどのコースよりもキツイと言われていただけあって、中々骨の折れる登りで、鉾立峠から白口岳の急登は体力を奪われました。帰りは、鳴子山の急な下りで膝が痛くなりました笑。
 一斉という形での登山は、別々の登山口、別々のコースで同じ集合場所に時間を合わせて(1時間近く早くきたチームもありましたが笑)、タイムメーキング、迷わず来れるかという面白さはもちろんですが、全員でいろんなところから、同じ目的地に向かって登る一斉登山、なんかいいなあと思いました。またしたいです。お疲れ様でした。


②Mn前
 車乗り合わせて行くはずが、Mn前寝坊。K島君に謝りつつ、集合場所へ急ぐ。
 8:40レゾネイト駐車場からスタート。林道舗装路の脇を抜け山中へ。登りを黙々と歩く。 佐渡窪に近づくにつれ、冷たい風が強くなる。鉾立峠から見る白口岳の方面は、雲か霧がかかっていて真っ白。勾配を見なくて済んだが、一瞬ルート変更が頭をよぎりK島君と相談。しかし集合時間に間に合わなくなるので(真面目)覚悟を決めて取り付く。 斜面にはかなりの雪が残っており、所々凍ってる。登るのは良いが下りたくない。
 11:40避難小屋到着。簡単に昼食。S水さんの様に山頂でコーラが飲みたく、かつ、この日は暑いだろうと予想し、前日からわざわざ凍らせたコーラを持参。吹く風は強く冷たい。寒くて飲めないし、まったく溶けていない・・・。 「山をなめちゃダメだ!」同じセリフ、夏の鶴見岳で言ってた気がするが進化が見られない・・・。 A田さんが湯煎してくれました。
 全員そろって山頂へ。動画ありますけどいります?
 下山はA田さんが登ってきた鳴子山方面からの下山。このルートは初めてでしたが、K島君がよくルート知ってる。草木をかき分けながら進むが、迷うことなく鳴子山へ。よくA田さん登ってきましたね・・・。見晴らしは良いが、かなりの急勾配。レゾネイトの駐車場まで見えてる。落葉樹の葉のおかげか、ふかふかの土。転がるように下っていき、早々に駐車場に到着。膝が笑ってる。ガンジーでソフトクリームを食べ、無事に帰路に付きました。
 時間を合わせて登るのも面白いですね。オネストしても面白いかもしれません。白口ルートはしばらくお腹いっぱい。



  (6)鳴子山コース

①A田
 携帯のない時代、久しぶりに会う友人や想う人との待ち合わせは、先に着いてなかなか来ないと心配になり、遅れると焦った。でもそれが楽しかった。
 分散登山での山での集合も、それと少し似ている。鳴子の急坂を一人であえぎ登りながら、ここでもし何かあって時間が遅れたり辿り着けなかったら、きっと心配されるだろうなと思った。 鳴子の稜線から白口岳を降りてくる仲間二人の姿が見えた。分岐で出会えたらと思い、急坂に疲労した足に鞭打って歩を速めたが、分岐に着いたら二人の姿はもう先に行っていた。どっと疲れが出た。
 集合場所の池の小屋手前の坂を登りながら上を見上げると、先に着いた仲間三人が手を振ってくれていた。クールにストックをあげて応えるが、心では満面の笑みがこぼれている。
 小屋に着いたら、まだ到着しない仲間たちを皆気遣う。
 無事集合し、少しの語らいの後一緒に中岳に登る。そして山頂で解散し、またそれぞれのルートで下山。 たまには、こんな山登りも楽しい。



3 山行写真
・(1)牧ノ戸峠登山口コース
・(2)大曲登山口コース
・(3)瀬の本登山口コース
・(4)赤川登山口コース
・(6)鳴子山コース
・集合後〜中岳へ
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