並石(鬼城)耶馬

  2019年2月24日(日)  国東半島の山 鬼城(並石)耶馬稜線


【メンバ-】

(CL)S水、O田、I藤、A田、T松、Y本i、T治、Ma田


(CL)S水
 数年ぶりに並石耶馬(鬼城耶馬)に行くことになった。
このコースは、昨年60座を収録して出版した「国東半島山ガイド」の中にも紹介されている「鬼城」から発生する「鬼城耶馬」の一つ。
尾根状のルートで、クライミングコースとして紹介されており、ロープやヘルメット、ハーネスなど、岩登りをするためのフル装備を必要とし、岩登りや懸垂下降など、登攀技術を必要とする難ルートである。
メンバーは、総勢8名、新人も含め大世帯であるが、経験者も多く穏やかな日和も重なって充実した山行となった。

  おそらくここ数年は、このコースに、だれも足を踏み入れてないと思われるが、いばらなどがはびこっている箇所はあるものの、思いのほかルートは荒れていない状況である。
もともと凝灰角礫岩の侵食によってできた奇岩の連続する地形であるので、尾根上は、数年単位での変化はあまりないのであろう。

山ガイドには、3~4時間と書かれてあるが、これは経験者がスムースに登ったコースタイムで、今回は、尾根の末端から取りついたこともあって、水平距離3.5km、塁計標高差約300mを走破し、登山口に戻ってくるまで7時間の時間を要してしまった。
緊張の中で、初春を思わせる穏やかな充実した1日に感謝!


【登山行程】

こっとん村駐車場(8:53)・・主稜線(9:35)・・懸垂下降①(9:40-10:15) ・・並石大岩下の岩屋(10:50-11:10)・・並石大岩登攀(11:15-12:30)・・懸垂下降② (13:00-13:30)・・ 懸垂下降③(13:30-14:00)・・懸垂下降④(13:40-14:10)・・下山開始(14:50)・・ 隠れ岩屋(15:10-15)・・治山ダム(15:30)・・駐車場(15:45)

登山経路(クリックして拡大)

【コメント】

(Y本i)
まさか自分がこんなところに行けるなんて!っという素晴らしいルートでした。
この険しいルートを開拓していった先輩方々、本当にすごい! 自分一人では、見ることのできない絶景色と登ることのできない岩稜帯に感動でした。
足を引っ張りぱなしで申し訳ないなと思いながらも連れて行っていただけて感謝!
国東のお山はやはり奥深いです。

(Ma田)
17日の夜にS水さんからのメールが届きました。
「久しぶりに並石耶馬(鬼城耶馬)の縦走に出かけませんか。」
登攀具が必要とのことです。 豊嶺会に入会して間もない私は先日購入したハーネスをもっと活用したいと思って参加の連絡をしました。

並石ダム駐車場を出発し、しばらく杉林を歩きます。ほどなくして森の中に岩場が現れ始めます。
景色が開けたと思ったら、懸垂下降!
初めての懸垂下降に緊張しながら、なんとか降りきります。
途中、岩場に窓のように大きな穴が開いている場所や、大きな岩屋に立ち寄る。
岩屋では、しばし休憩。I藤さんから自家製ピーナッツをいただき、おいしさに感激!
しかしその直後が登れかった! 足を置く場所が、手を置く場所が、分からない!
先輩方に指示してもらうが、思うように進めず結局、確保していただいたロープを掴んでよじ登る。
次は四つん這いになって進む。左は見れない。
そんなこんなで、先輩方の力を借りながら進みましたが、時間切れ。
結局目標だった鬼城[きしろ]には到着できず途中下山となりました。
行程で懸垂下降は計4回。安全確保しながらのクライムダウン、登攀は回数覚えていませんが、 手取り足取り先輩方に使い方を教わったおかげで、登攀具は十分にその役割を果たしてくれました。
毎回先輩方には感謝しかありませんが、今回ほど豊嶺会に入会して良かったと思ったことはありませんでした。
一人では絶対に行けないルートですし、そもそも知ることもないと思います。
今回は技術・知識・経験・一部の装備まで不足し、全て先輩のお世話になってしまいましたが、 次までにはお荷物にならない程度にはなっておきたいと心に誓い、大分市に戻りました。
並石ダム湖畔のこっとん村駐車場から出発
風がなく湖面には逆さ鬼城耶馬が
稜線に向かって谷を詰めます。いつもよりちょっと手前から。
主稜線に上がると絶景が待ち受けています。
すぐに懸垂下降です。
これから進む鬼城耶馬前半部。前方に並石大岩
懸垂下降①:70代とは思えないO田氏の雄姿
懸垂下降①:Ma田氏は初懸垂で緊張
懸垂下降①:下降地点からT治氏
振り返る稜線歩き
並石大岩の下にある岩屋で軽い昼食休憩
差し入れにウマウマ(I藤氏自家製ピーナッツと旬のつくみミカン)
このコースの核心部である並石大岩への登攀。 S水氏が「かずらが枯れちょん」上部のイバラに「いてぇ、いてぇ」と大騒ぎしながら。
しんがりはT松氏
並石大岩の首元ギリギリを這いつくばって通過
引いてみるとこんな感じ。絶景だけど・・歩くには適さないかと。
A田氏もはらばいにて通過
切れ落ちた尾根
すぐに懸垂下降②:かろやかにT松氏
先を進むI藤氏は次の岩場にザイル設置
小ピークに立つ昔このルートを開拓した会の重鎮二人
懸垂下降②:S水氏
次の懸垂下降③:Y本i嬢と先に降りたMa田氏は次の岩場に
先に進んだO田氏は高見の見物
懸垂下降③:T松氏
懸垂下降③:A田氏
懸垂下降③:S水氏
懸垂下降連続:奥が③手前が④
鬼城が近づいてきた
前半部の後半の尾根小ピーク
前半部の後半の尾根小ピーク
痩せ尾根が続きます
時間切れでエスケープしたルートに壁が穴ポコだらけの変わった岩屋がありました。
大地を感じます。
あそこを歩いたんぞ! (写真クリックでルート拡大)
無事下山
このルートはそれなりのギアと技術が必要です。
なた、剪定ばさみも装備。立派な皮製のケースを所持するA田氏。
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